レディオヘッドが仕掛けたネット販売に音楽業界が激震!?

少し前の話になるが、レディオヘッドがニュー・アルバムをリリースした。
その方法が、問題だった。
なんと従来のCDによる販売ではなくて、
ネット上でのMP3のダウンロードのみの販売だった。
しかもそれだけではなくて、
金額は、「It's up to you.」、
つまり、買う人が金額を決める、カンパ制ともいうような方法だったのだ。
これはしばりの大きなレコード業界において、
独立レーベルで活動しているからこそできたこと。
今後、同じような方法で楽曲を発表するアーティストも
出てくるだろう。
パソコン用のソフトウェアだって自社サイトでダウンロードのみの販売、
という会社もあるぐらいで、まさに時代を感じさせる出来事だ。
しかし、打撃を受けるのはレコード業界。
従来、再販価格を設定し、CDを流通させることで
利益を上げていたレコード業界に、
まったくお金が流れ込まない。
ダウンロード販売なら、楽曲を流通させることには
たいした費用はかからないから、
売値の大半が利益となる。
そして、従来、レコード会社がやっていた、
プロモーション(宣伝広報活動)も、
大物アーティストであればあるほど、
なくても活動できるようになる。
今まで利益の大半をレコード会社がもっていたが、
それがアーティスト自身に入るようになるのである。
プロモーション(宣伝広報活動)は、
インターネット・マーケティングを活用すれば、
ゲリラマーケティング的な方法も含め、
いろいろ方法はあるだろう。
インディーズで活動するアーティストも、
ますます活動の幅が広がるだろう。
まだまだ音楽業界から、目が離せない。
大物バンドが仕掛けたネット販売に音楽業界が激震!?
2007年10月24日
イギリスの大物バンド、レディオヘッドが面白い試みにトライしている。7thアルバム『In Rainbow』をインターネットでダウンロード販売しているのだが、面白いのはその販売手法だ。
レディオヘッドは1985年にトム・ヨーク、ジョニー・グリーンウッドら5人で結成したロックバンド。代表作はハードディスクレコーディングを駆使して、ポストロック像を鮮明した言われる97年発表のアルバム『OKコンピューター』。現在までに全世界で500万枚以上を売り上げた。このほか、トム・ヨークの積極的なチャリティ活動と政治的発言も、毎回大きな注目を集めている。
彼らが試みた面白い挑戦は、まずファンに対して直接新作アルバムを販売したこと。レディオヘッドは6thアルバム『ヘイル・トゥ・ザ・シーフ』を発表後、レーベル「Parlophone」との契約が終了しており、『In Rainbow』については、完全なフリーの身でレコーディングを続けていた。兼ねてから彼らはレコード業界のビジネスのやり方と、押しつけられるルーチンワークへの意義を唱えていたこともあり、レーベルに頼らないネット販売を選択したようだ。しかも、ダウンロードしたMP3形式の楽曲データには、コピーを防止する著作権保護は施されていない。
続いて面白いのが価格。代金は決まっておらず、購入者が任意で金額を設定できる「自己申告制」となっている。特設サイトから購入手続きを進めると、金額の入力画面が現れ、ユーザーがそこに任意の金額を指定して購入する。金額入力欄のわきにある「?」をクリックすると「It's up to you.(好きな価格で)」で表示されるのがユニークだ。ダウンロード前にサンプルが聴けないといった若干の不満はあるが、しかし、バンドが最近まで作っていた貴重な曲を、英国から産地直送したという事実はファンにとっては衝撃的だろう。
特設サイトでの金額入力画面。「?」をクリックすると「It's up to you」と表示される(画像クリックで拡大)
なお、データだけでは味気ないというコアなファン向けの商品もネット販売している。2枚のCDと2枚のレコードに加えてブックレットなどが付く 40ポンド(日本円で約9400円)の「DISCBOX」がそれ。12月3日に英国から発送予定で、こちらを予約した人はダウンロード販売は無料となっている。
気になるのは、ユーザーがどんな価格を設定したかということと、ダウンロードされた回数。ファンが集うWebサイトなどを見ると、価格は「1曲 1000円でもいい!」と豪語している人から、「クレジットカードがなくて0ポンドにしちゃいました……」と恐縮する人までさまざま。一方のダウンロード回数は、120万ダウンロードを突破したという情報がある。これが事実ならば利益もさることながら、ファン層の拡大には一役買っているはずだ。なお、レディオヘッドは、今回の販売実績を公表する予定はないという。
今回のネット販売は音楽業界でも大きな話題となっている。そもそも『In Rainbow』については、来年に通常のCDとして発売されるのでは?との予測がある。過去のアルバムがいまだに年間30万枚以上を売り上げていることから、各レコード会社はレディオヘッドの商品価値に魅力を感じており、このCDの販売権めぐる争奪戦がヒートアップしている。一方、アーティスト側では、この販売手法を賞賛する声が多く、既に大物インダストリアルバンド、ナイン・インチ・ネイルスなどもレーベルから独立して活動すると宣言。レディオヘッドと同様の販売手法を採用するのでは、との憶測がある。
単なる話題作りのためのネット販売から、価格の自己申告制はともかく、ファンに直接楽曲を届けるネット販売へ。大物アーティストを中心にこうした流れがトレンドになるか、レコード会社、レーベルの反応も含めて注目しておきたい。
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